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2011/07/24(Sun) 11:39
1 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:05:18 ID:s7IJy.Gc





  よく来てくれた、同志
  このスレは20世紀前半のロシアを舞台にした
  ある人物達の歴史群像劇的なスレだと思ってくれたまえ
  演出上の都合で詳しいことはまだ言えない/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  すまないな同志                 | 筆者は腹を壊して死にそうだが、本編はまもなく開始予定だ
   . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| それまでウォトカでも飲んでいたらどうだね同志
                            \正直やる夫スレは初めてなので死ぬほど緊張してるのは内緒だぞ、同志
                 ハッハッハ         ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
             ,,,,,,,,,,,,,,             ,,,,,,,,,,,,,, ハッハッハ
             [,|,,,★,,|]              [,|,,★,,,|,]
             ミ ´∀`彡y━~~          ミ・∀・ 彡y━~~
             ミ ⊃  シ           ミ ⊃  シ
              .i⌒i_イ⌒ii⌒i       /⌒ヽ._シi⌒i
              .|   (,,,,,)| |        .(,,,,,_)⌒l.⌒  | 
             |___(,,,,,)_|         .|_(,,,,,)___|

2 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:11:16 ID:s7IJy.Gc


西暦1932年11月9日未明 モスクワ近郊ズバロヴォ

                         / ○ \ 
                        /.へ/:\へ.\
                       / へ|l||l_^_l||l|へ \  
                   /||.へ|_._|l|/\|l|_._|.へ||\ 
                  ||  |田|.|田田|.|田|  ||
                  ||  |田|.|田田|.|田|  || 
                  || [_[_〈___〉_]_] ||
    /二二二二二二二二二||;;'   |l|    |l|゙    ||二二二二二二二二二\
  /三三三三三三三三三三||  |田|.|田田|.|田|  ||二三三三三三三三三三\
  二二二二二二二二二二二||  |田|.|田田|.|田|  ||二二二二二二二二二二二
  三三三三三三三三三三三|| [_[_〈___〉_]_] ||三三三三三三三三三三三
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄            #;  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   |田| |田|;' |田| |田| |田|   |田田| |田田|   |田| |田| |田| |田| |田|
   |田| |田| |田| |田| |田|   |田田| |田田|   |田| |田| |田| |田| ;;|田|
  ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ]   |田田| |田田|   [ⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢⅢ
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ '';;              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   |田| |田| |田|  |田田|  | ̄ ̄| | ̄ ̄| | ̄ ̄|   |田田|  |田| |田| |田|
   |田| |田| |田|  |田田|  |    | |    | |    |   |田田|  |田| |田| |田|
  ;;          ;;;,,    ii≡≡≡≡≡≡≡≡≡ii     ,;;         ,,..;
  ────────── ii ≡≡≡≡≡≡≡≡≡ ii ──────────
   ̄l´l^l´l ̄l`l ̄l´l^l´l ̄l`l ̄l´l^l´l ̄l`l ̄l´l^l´l ̄l`l ̄l^l´l ̄l`l ̄l´l^l´l ̄l`l ̄

                               ________
                         __/[二][二][二][二] \ \_
                        /ヨ..     |  | |  ||  ||  | 口 ̄\ \ キキッ!
                       ()_/(◎))ヽ___/(◎))ヽ__()_) 人


かつてのバクー石油成金ズバロフがドイツ人技師に設計させた四つある豪邸の一つの前に、
モスクワから急遽駆けつけた一台のリムジンが停止した






3 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:12:41 ID:s7IJy.Gc


中から降りてきたのは、整った体格の、威勢の良い元騎兵将校であったが
この時その表情に、
いつも通りの自信に裏打ちされた権力者としての仮面が被さっていたかは疑わしい
                      _____________
               |    ///  ̄ ̄ ̄||     \  ̄ ̄ ̄ ̄\
               |___/__//      ||      \_____\_♀___
               ll" ̄口 ̄ | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄l ̄二二 ̄ ⊂OOl皿lll皿00|
              〔_ll⌒l____ヘニニニニ|ニニニニ.|゚ニニl⌒l_ l_Π l lニ囗ニΠ〕
             ‐‐  ̄`ー' ̄ ̄ ̄ ̄`--' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ー' ̄ ̄ ̄ ̄ `--' ̄
         , -―- 、
      /     \
      /\  /  u|
      (○) (○) u |
      (_人__)  u /
      l`⌒´    /
      |   u  ヽ
      __!、____/  \ スタッ
    /、 ヽ     r 、 ヽ
    ハ ヽ Y`l     |  >  Y  スタッ
   { ヽ_ゾノ     | レi i i}
   `¨´  ヽ    ハ  `'''
         >   / ヘ
        /  /ヽ  ヘ
        _,/  / ご_ノ
      ( ヽ /
       \__ノ

車から飛び降りた元騎兵将校・・・ヴォロシーロフは一目散に豪邸の玄関に飛び込んだ

    /||ミ
   / ::::||
 /:::::::::::||____
 |:::::::::::::::||/ ̄ ̄\|| ガチャ
 |:::::::::::::::|| _ノ  \\
 |:::::::::::::::||( ○) (○)| ・・・・・・
 |:::::::::::::::||  (__人__)  |
 |:::::::::::::::||  ` ⌒´ u |
 |:::::::::::::::||    u   }
 |:::::::::::::::||        }
 |:::::::::::::::||ヽ___  ノ
 |::::::::::::::(_____ノ´||
 |::::::::::::::(_ノ / . . . ||
 |:::::::::::::::||/    ||
 |:::::::::::::::||      ||
 |:::::::::::::::||      ||
 \:::::::::::||      ||
   \ ::::|| ̄ ̄ ̄ ̄
    \||

4 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:14:42 ID:s7IJy.Gc


豪邸の中では三人の子供たち・・・
アルチョム、ワシリー、そして六歳になったばかりのスヴェトラーナと子供たちの世話をする乳母達が待ち構えていた



     / ̄ ̄\            / ̄ ̄\        r 、.     ,、
   /:::::::  / ヽ         /      \       l ヽ,,, -ー -', l
   /::::::::: u(○)(○)        |    -‐'  へ l       /  @ o  @ ヽ
  .|::::::u::: u (__人__). .       | u(● )(● )|      Y , ヘ^ ⌒ ^^⌒ヽ ヽ
  .|::::::::::::: u |r┬| |...         |      | u |      l γ::..:::::..:::...ヘ、: : : ハ j
  ヽ::::u::::::: u `ー'./          | .U  __´___   }      `ノ :ノ...:ノ ノ  ヽ ::::::)
  /::ヽ::::::::::: u  ノ         ヽ        !       リ::::::( ( ●) (●)::(
  /::::       く          ヽ       ノ.       ハ::::ハ "   。 i )
  |:::::        \         /      く          Y ヽ    イ' y
  |::::        ヽ、二⌒)      /        ヽ
     アルチョム           ワシリー          スヴェトラーナ

5 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:16:23 ID:s7IJy.Gc


連絡は既についているはずだったが、ヴォロシーロフはその口から、
真実を肉眼で確かめた己の言葉で、改めて悲劇を伝えた


   / ̄ ̄\
  / _ノ  ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) | おはよう、アルチョム、ワシリー、スヴェトラーナ・・・
. |  (__人__)  │もうパウケルから連絡が来ていたと思うが・・・
  |   `⌒ ´  u | その、・・・
.  |         u |
.  ヽ u     /
   ヽ      /
   >     <
   |      |
    |      |




               __
             .,/,-、  \
           / ノ:/ ノfヽ.. \・・・ナージャが、
           | /:/ /...| |  |
           l レ ./..ノ .,''´} i ・・・お母さんが虫垂炎で亡くなられた
           l   ' ´ .〃 / | 今朝のことだ・・・
           ヽ.     . 〈 .ノ
             \.,_  ._ノ /
              /  /  ヽ
             ./  /   |
             i ./  .  |

正確にはそれは真実ではなかったが、しかし今はそう言うしかなかった
政治的状況が真実を話すことを許さなかったからだ
だがナージャ・・・三人の子供の母が急死したのは事実である
本当の死因を子供たちが知るのはずっと後のこととなる・・・

6 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:18:12 ID:s7IJy.Gc


子供たちの反応は三者三様だった
アルチョムは喚き散らした

     / ̄ ̄\  
   /    _ノ ヽ  嘘だ!!クリムおじさん!!
   /    (○)(○) 母は本当に死んだのですか!?
  .|  u.   (__人__) 確かに母は健康には程遠かったですが、
  .|       |r┬| | それでも死んでしまうなんて・・・
  ヽ      `ー'./ これは、こんなのは何かの間違いです!!!!
  / ヽ       ノ もう一度母を医師たちに診せてください!!!!!!!
  /        く

アルチョムは養子であったが実の子供以上に大切に愛をかけて育てられていたのだった

7 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:18:56 ID:s7IJy.Gc


ワシリーは何も反応しなかった
悪ガキと呼ばれ手を焼かれていたワシリーが、今では銅像か石像のように
黙り込んで感情を無くし一切の刺激に対する反応を停止させていた

      / ̄ ̄\
     /      \
     |    -‐'  へ l
     |  (○ )(○ )|
      |      |  u |
      | u   __´___   }
     ヽ u       !
      ヽ       ノ
      /      く
      /        ヽ

ついにこの日のうちにワシリーが感情を取り戻すことはなかった

8 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:20:14 ID:s7IJy.Gc


スヴェトラーナはぼーっと突っ立って、ときおり周りをキョロキョロと見渡し
泣きわめくアルチョム、茫然とするワシリー、顔面蒼白となった乳母達の顔を覗き込むばかりだった

       ,、       ,、        r 、.     ,、
       l ,`- ー- ,,,,r' l        l ヽ,,, -ー -', l
      ,r' @  o @  ゙ヽ       /  @ o  @ ヽ
     i' ,r'⌒^^ ⌒ ^ヘ ,  Y  三  Y , ヘ^ ⌒ ^^⌒ヽ ヽ キョロッ
     (:.ハ : : : ,ヘ...:::..:::::..:ヽ  l 三三 l γ::..:::::..:::...ヘ、: : : ハ j
     (:::::: ,ィ'  ヽ、 (,:...(,::`}      `ノ :ノ...:ノ ノ  ヽ ::::::)
      ):: ●) (● ) )::::::リ  三  リ::::::( ( ●) (●)::(  キョロッ
      ((i  r‐; ''  ハ::::ハ. 三 三 ハ::::ハ "   。 i )
       Y''ヽ    ,ィ'ノ .:y         Y ヽ    イ' y

9 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:22:07 ID:s7IJy.Gc


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●)
. |  u  (__人__) ・・・スヴェトラーナ・・・これからモスクワでお葬式があるんだ
  |     ` ⌒´ノ お兄ちゃん達はおじさんと一緒にモスクワに行かなきゃならない
.  | u       } スヴェトラーナも一緒にだ・・・お父さんも待ってるから
.  ヽ  u     } でも・・・行きたくなかったら・・・言いなさい
   ヽ     ノ おじさんがお父さん達に言って、ここに残らせてもらうから
   .>    <
   |     |
    |     |



      __
    .,/,-、  \
  / ノ:/ ノfヽ.. \
  | /:/ /...| |  | スヴェトラーナには・・・まだつらいことかも知れないからね
  l レ ./..ノ .,''´} i
  l   ' ´ .〃 / |
  ヽ.     . 〈 .ノ
    \.,_  ._ノ /
     /  /  ヽ
    ./  /   |
    i ./  .  |

だが、言葉の真意はスヴェトラーナには伝わらなかった

10 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:22:56 ID:s7IJy.Gc


           _λ_
         /  @ ⌒ヽ/l 「おそうしき」ってなにー?
        /,.ィ-‐‐''^^ヽ゚ @〈 なくなるってなに?ままなにかなくしちゃったの?
        l r: :::.:.: .:ノ ,、 :ヽ、ヽ  ━┓ くりむおじさん(※)なんでげんきないの?
        ソ :ノ :ノ -‐ ` :::ヽノ  ┏┛おなかいたいの?
        リ::::::::r (●)  ヽ:::)  ・
        ハ::::::リ ,,    (●:::(
         Y ハ   ヽ  ソ )
        / ヘ   r、く y'
       /、   ヾ  / ヽ  (※クリム・・・ヴォロシーロフの愛称)
       i |     Y   l

六歳の少女スヴェトラーナには「人が死ぬ」という言葉の意味が理解できなかったのだ
子供というのは実際に遺体と対面しない限り、人の死、
特に肉親の死と言うものが理解できないと言われる
スヴェトラーナは、アルチョムがなぜ泣きわめいているのかまったく不可解でならなかった


12 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:24:18 ID:s7IJy.Gc


        _,. -┬ fニト、
      r'´ 、r | | ,.L |
      |   (_ノ j {. '、\
      |    }‐イ-上 〉. \
      |    ノ´     /)゚o |・・・・・・・・っ!!
     i      r‐‐人__) .|
     ヽ   .ノ ` ⌒´ . |
      i  !,       ノ
      .',  ヽ、 .   /
        \  .     ヽ、
         \      |.i
           |    .   | |

この時、誇り高い元騎兵将校ヴォロシーロフは両目から大粒の涙をこぼしたと言われている
いつも毅然とした厳しい政治家でもあったヴォロシーロフは、反面私生活では優しい人情家で、
悲劇を理解できない少女の前に言葉を発することもできなくなってしまった


結局、スヴェトラーナは葬式直前までの間は邸宅に留め置かれることとなった
ヴォロシーロフはアルチョムとワシリーのみを連れてモスクワへと戻っていった・・・


                               ________
                         __/[二][二][二][二] \ \_
                        /ヨ..     |  | |  ||  ||  | 口 ̄\ \ ブオオォオ・・・
                       ()_/(◎))ヽ___/(◎))ヽ__()_) 三≡ (´⌒(´⌒;:

13 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:25:47 ID:s7IJy.Gc


翌日、11月10日
   ―― モスクワ

                      †
                     (⌒)
                 ´.llllllllllllllliiiiiiiiiiiiiii`'.
               ´llllllllllllllllliiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii`
              ´lllllllllllllllllllliiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii ` .、.             †
            ,.´llllllllllllllllllllliiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii .、            ||
            illllllllllllllllllllllliiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii_:|          γ ⌒ヽ
            |l⌒ll⌒ll⌒l|l⌒ll⌒ll⌒l|l⌒ll⌒ll⌒l          |llllllllliiiii|
            |i:::::li;;;;;|i:::::|||i:::::li;;;;;|i:::::||i:::::li;;;;;|i:::::|         丿;;;::i;;;......し
            TIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII了        l⌒ll⌒ll⌒l|
            l__i__i__i__i__i__i__i___†___i__i__i__i__i__i__l         li :;;|l;;;;;|l::..||
           //\\;;;;;;;;;;;;;;;;;;;▲;;;;;;;;;;;;;;;;//\\       |i:::::li;;;;;|i:::::||
      ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄;;;丁 ────了
     ========..†/         __       .†===========.| i_i | i_i | i_i | |
     //\\;[]____ _/iiiIIIIiii\____[];//\\  ̄| ̄ ̄∩::: ̄| ̄
     =========____|______|_____=========================
            |      γ l⌒l ヽ      .|  l⌒l.. | .___   .___   .___. |
       ,.;i;'.、  |  l⌒l  ..|_|_.|_.|   l⌒l  |  |゙0.|  | i_i_l   i_i_l   i_i_l |     .;i;';.
     ,.;;:。;:;:;:;;:;;、 |  |.0゙|   | γ⌒ヽ . |   |゙0.|   |  |( )|  | i_i_l   i_i_l   i_i_l | ,.;i;';.,,;;`;;i`、
   ,.;。;;: :,,.;:;:;;!"', |  |( )|   i.[|   ..|].i  |( )|:::::::|                   ,.;;:。;:;;::、;;:。;:;;
   、;;:ll/. ;:;;,.;..;;;;; ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|__|...::::::::| | ̄ ̄ ̄ ̄]                  ,.,;:;;`;;i`:;:i;,|i!''"
   ;:。;:;;::、;;:。;:;,,'.; ,.
   :,.;;il ill。;:;;;:::、;;:。;:;,,     ,,i'
   :、;|.;il|:。;:;;;:::;;:。;,.;;.:.,,   ,,i'
   ..:,.;;.i:.:.:。;:;;;:::、;;:。;:,,   ,,i'    
   ::、;il il;,.;;.:.:.:。;:;;;:::;;;,, ,,i'


モスクワに着いたアルチョムとワシリーは父親・・・妻を失った哀れな夫の住む豪勢なアパートへと案内された


        ./ ̄ ̄\        / ̄ ̄\
      ./      \     /    \  /
      |     /  \ |    /    (●)(●) 父上!!!!
      |   ( ●) ( ●)  .| u     (__人__)
      | u      | | .  .|    u   |r┬| |
      |   u   __´___i   ヽ      `ー'./
      ヽ.       ノ   . / ヽ       ノ
       ヽ     ノ    /        く

14 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:27:23 ID:s7IJy.Gc


アパートには亡き母ナージャの義姉ジェーニャとその夫パーヴェルが滞在していた
妻を失った夫が妙な「真似」を起こさないよう、付きっ切りで面倒を見ていたのである

                  , --- '_´ ̄ヽ、_
                  , -ー´ / 二_``'´ - 、ヽ
                  ,'  ,. -┴  ∠- ´  ̄ ̄` ー 、
                 」 / _ ィ , - ´      , 、     `ヽ
             ,f´ ,l   /         v!Wト、、、,__  `ヽ.
               { ,r'^ , /          ,}   ヾ;、`ヽ、ヽ、 \
            `'! , イ/          〃    ヽ.ヽ、ヽ.ヽ,   ヽ
             i_, ハ、       ー廾-、、   `ヽミー'、 '、  i
             f  !ヾ;、     /ノ  ``'ー、/   _`ゝ'、l. ,'
             {  ', ヾ、  ,/ノ,ェ土ナメ    /´__,. l. l /
             `ーヘ   `_,ィ7´ ´ kァ:':1``     ' テ=<y, } l゙
                  ヽ/´ヽ{. !   '  ̄`     、 kl,ソ ` ,リ
                 { `メl !           'ァ :  ,iイ
                      ヽ`'トl l    u       /  ノ'| l
                 /`トヘ. !       ,.......,_    ,! l
                     '、 '、'、             ,/l. l
                     ヽ '、', 、          /   ! l
                          ヾ. `ヽ、     /     リ
                       l\,  ` ーy'´    ナージャの義姉・ジェーニャ
                        |__    |

llllll!;;;;;;;;;;;;;:.:.:.;,;:.:.:,,;,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;`':、
lli;;;;;;;;;;;;;:.:.:.;,;.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.,:,:,;;;;;;.:.:`'-、
ll;;;;;;;;;.:,;;;;;;;;;;;;;,:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;::,、-‐''゙゙'''t‐-:;,.;;;;;;;;;::: iii;;ミ'ニ;、
;;;;;;;;;;;;;:.:.:.;;;;;;;;;;;;,:.:.:.:.;;;;;;;;;:;,ノ:i゙. . . . _,,,l、、:::`:'imm'!!!!!!!!'゙´
;;;;;;;;;;,,,;;;;;;;,;;;;;;;;;;;;;;.:.:.:.:.:;:/::::::.l. ,r;ニ゙- ゙、: :::::::.i;!!!!!!!!!!'゙
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i゙'::、;:.:,、‐゙.,:::: .!/ ,rifi;オ~'、.:  i;i`''‐'゙
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;::j:::::`'´.::::::l . . ! ,  '゙゙゙´  !、  .,'、
;;::,:;;;;;;;::;;;ジ'゙..:::::: : : . . . l. . .i ',     !:.! ,':.',
ソllii''゙゙...:::::::::: : . .  . . . .il. . .l  '、     !:.:.: i'、:.i
ll!!!'i:::: , . . . . . :  .: . ; i‐'゙   ,'  ./:.:.:.: : . i. i
  l:: . .i . . . : : . . . .レジ u    ,イ';、.:.:. : . .゙ヾ、,_  ジェーニャの夫・パーヴェル
 ,ノ, . :. ', . . .  . . . ;,r゙   ''''"´ ,' ゙i,!i゙'、: . . . .,!.','i゙i
<<゙i. .:::::..' . : : . ,ィi゙、`゙'‐-、,,_,/、‐ジ.::l. . . . /`'‐!:!r-、_
. >' .::;、‐'゙、 : . . . . .i `‐'、,  __,、‐'´/..::::::i . . .i゙    ,'.::/::'i:、,_
‐''''゙´   `'; . . r'゙.:':-、 i ',  ,ノ゙...::::::::::::i . :i   ,'.::/.::/  '7‐

家中では緊迫した空気が漂っていた
誰もが口を開くのを忌避していた

15 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:28:20 ID:s7IJy.Gc


   / ̄ ̄\
 /  ノ ヽ、\
. |   (●)(●)| ジャーニャ・・・やる夫の様子はどうだ?
. |   (_人_)│何か変わったことはあったか?
 |  u ` ⌒´  |
  |           |
.  ヽ      /
   ヽ     /
   .>    <
   |     |
    |     |
                  , --- '_´ ̄ヽ、_
                  , -ー´ / 二_``'´ - 、ヽ
                  ,'  ,. -┴  ∠- ´  ̄ ̄` ー 、
                 」 / _ ィ , - ´      , 、     `ヽ
             ,f´ ,l   /         v!Wト、、、,__  `ヽ.
               { ,r'^ , /          ,}   ヾ;、`ヽ、ヽ、 \
            `'! , イ/          〃    ヽ.ヽ、ヽ.ヽ,   ヽ
             i_, ハ、       ー廾-、、   `ヽミー'、 '、  i
             f  !ヾ;、     /ノ  ``'ー、/   _`ゝ'、l. ,'
             {  ', ヾ、  ,/ノ,ェ土ナメ    /´__,. l. l / 何も・・・さっきからずっとあの調子で
             `ーヘ   `_,ィ7´ ´ kァ:':1``     ' テ=<y, } l゙ 部屋から出ても来ないですわ
                  ヽ/´ヽ{. !   '  ̄`     、 kl,ソ ` ,リ 呼びかけにも応じないし・・・
                 { `メl !           'ァ :  ,iイ 変な気は起こしてなさそうだけど・・・
                      ヽ`'トl l  u         /  ノ'| l
                 /`トヘ. !    u   ,.......,_    ,! l
                     '、 '、'、      f゙  /   ,/l. l
                     ヽ '、', 、     `-´  /   ! l
                          ヾ. `ヽ、   ~ /     リ
                       l\,  ` ーy'´

16 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:29:54 ID:s7IJy.Gc


       / ̄ ̄\
      /  \    \
    .(●)(● )  u. | そうか・・・まぁ無理もないだろ・・・心情的に考えて
     (__人__)  u   | とにかくやる夫まで倒れることの無いように気を付けてくれ
     .(`⌒ ´     | あいつが倒れたら政府は機能不全だ
     {         |  身内のあんたらがいてくれて助かったよ
      {      u. /
      \     /
      ノ     \
     /´        ヽ

          .  / ̄ ̄\
          ./ _ノ  .ヽ、\
          .|  (●)(●) |  とにかく俺はこれからエヌキゼやパウケルのとこに行って
.          .| u (__人__) .| 葬儀の打ち合わせをしなきゃならん
           .|   ` ⌒´  ノ アルチョムとワシリーを頼む
           ヽ  ._   .}  スヴェトラーナは後で連れてくる予定だ
            ヽ_/ } . ノ  ナージャの身内であるアンタ方も疲れてるだろうが、
            /、 〈  く  どうかよろしく頼む
           ハ ヽ Y`ー.、i
           { ヽ_ゾノ-‐1
           `¨´┬' . |



                  , --- '_´ ̄ヽ、_
                  , -ー´ / 二_``'´ - 、ヽ
                  ,'  ,. -┴  ∠- ´  ̄ ̄` ー 、
                 」 / _ ィ , - ´      , 、     `ヽ
             ,f´ ,l   /         v!Wト、、、,__  `ヽ.
               { ,r'^ , /          ,}   ヾ;、`ヽ、ヽ、 \
            `'! , イ/          〃    ヽ.ヽ、ヽ.ヽ,   ヽ
             i_, ハ、       ー廾-、、   `ヽミー'、 '、  i
             f  !ヾ;、     /ノ  ``'ー、/   _`ゝ'、l. ,'
             {  ', ヾ、  ,/ノ,ェ土ナメ    /´__,. l. l /
             `ーヘ   `_,ィ7´ ´ kァ:':1``     ' テ=<y, } l゙ わかりました・・
                  ヽ/´ヽ{. !   '  ̄`     、 kl,ソ ` ,リ こちらこそナージャのことをよろしく頼みます
                 { `メl !           'ァ :  ,iイ あの子が安らかに眠れるように・・・
                      ヽ`'トl l    u       /  ノ'| l
                 /`トヘ. !       ,.......,_    ,! l
                     '、 '、'、             ,/l. l
                     ヽ '、', 、          /   ! l
                          ヾ. `ヽ、     /     リ
                       l\,  ` ーy'´
                        |__    |

17 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:30:49 ID:s7IJy.Gc


        ./ ̄ ̄\        / ̄ ̄\
      ./      \     /    \  /
      |     /  \ |    /    (●)(●) パーヴェルおじさん・・・父上は・・・
      |   ( ●) ( ●)  .| u     (__人__)
      | u      | | .  .|    u   `ー'. |
      |   u   __´___i   ヽ         /
      ヽ.       ノ   . / ヽ       ノ
       ヽ     ノ    /        く

llllll!;;;;;;;;;;;;;:.:.:.;,;:.:.:,,;,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;`':、
lli;;;;;;;;;;;;;:.:.:.;,;.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.,:,:,;;;;;;.:.:`'-、
ll;;;;;;;;;.:,;;;;;;;;;;;;;,:.:.:.:.;;;;;;;;;;;;;;;;;::,、-‐''゙゙'''t‐-:;,.;;;;;;;;;::: iii;;ミ'ニ;、
;;;;;;;;;;;;;:.:.:.;;;;;;;;;;;;,:.:.:.:.;;;;;;;;;:;,ノ:i゙. . . . _,,,l、、:::`:'imm'!!!!!!!!'゙´
;;;;;;;;;;,,,;;;;;;;,;;;;;;;;;;;;;;.:.:.:.:.:;:/::::::.l. ,r;ニ゙- ゙、: :::::::.i;!!!!!!!!!!'゙
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i゙'::、;:.:,、‐゙.,:::: .!/ ,rifi;オ~'、.:  i;i`''‐'゙
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;::j:::::`'´.::::::l . . ! ,  '゙゙゙´  !、  .,'、   ・・・今はそっとしておいてあげよう
;;::,:;;;;;;;::;;;ジ'゙..:::::: : : . . . l. . .i ',     !:.! ,':.',  
ソllii''゙゙...:::::::::: : . .  . . . .il. . .l  '、     !:.:.: i'、:.i
ll!!!'i:::: , . . . . . :  .: . ; i‐'゙   ,'  ./:.:.:.: : . i. i
  l:: . .i . . . : : . . . .レジ u    ,イ';、.:.:. : . .゙ヾ、,_
 ,ノ, . :. ', . . .  . . . ;,r゙   ''''"´ ,' ゙i,!i゙'、: . . . .,!.','i゙i
<<゙i. .:::::..' . : : . ,ィi゙、`゙'‐-、,,_,/、‐ジ.::l. . . . /`'‐!:!r-、_
. >' .::;、‐'゙、 : . . . . .i `‐'、,  __,、‐'´/..::::::i . . .i゙    ,'.::/::'i:、,_
‐''''゙´   `'; . . r'゙.:':-、 i ',  ,ノ゙...::::::::::::i . :i   ,'.::/.::/  '7‐

18 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:32:35 ID:s7IJy.Gc


ナージャの夫、やる夫は、ナージャの死以来、自室に引きこもり誰とも話さず、会わず
食事にさえも手を付けていなかった
自分の子供が訪れても、返事の一つも反応を示さなかった

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  /::::::::::::::          \ ヽ

19 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:34:29 ID:s7IJy.Gc



         /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
        /             \
      /                  \
    /                       \
   /.      ―― 、   , 、――     \
  |                          l  ・・・・・・・・・・
  ..|.      ( ○ ) ノヽ  ( ○ )       |
  |.        ´"''",       "''"´         l
.  \.         (    j    )       /
    \      `ー-‐'´`ー-‐'′     /
    /ヽ               イ\
   /       ``ー- -‐'"´        \
                               \



 それから少しして、スヴェトラーナがズバロヴォの邸宅から到着し
アルチョム、ワシリーと合流して一緒に葬儀会場へと移動させられた
葬儀の準備が整いつつあったのだ



反応を無くした父・やる夫は我が息子たちに同行しなかった・・・

20 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:35:45 ID:s7IJy.Gc


葬儀会場は赤の広場、そして後に悪名として世界中に名を馳せる「ルビヤンカ」にほど近い
モスクワ労働組合会館の中にある「円柱の間」であった

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\  l: | l二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二||   l/
  \l: |ヽ_______________________/:|   i ̄ ̄  ̄ ̄ |   |                              |:::|   |   | ::::::|   |ヽ二二二二二二二二二二二二二二二二二二二/''|:::|   |
  | ::::::|   |                              |:::|   |
  | ::::::|   |                              |:::|   |
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  | ::::::|  /                               |:::|   |
  |____:|/                                 、|______,|
                  ∧,,∧  ∧,,∧  ∧_∧
         ∧∧  ∧∧(´・ω・)(´・ω・`)(・ω・`) ∧,,∧
        ( ´・ω)(ω・` )l   U) ( つと ノ U U (´・ω・`)∧_∧
        | U   |と ノ`u-u'  `u∧,,∧ ∧∧(U U) (・ω・`)
        (  ´・)   u-u  (  ´・) (    )(・`  )`u-u' | とノ
        (l    )      (l    )(    ) (   ノ∧,,∧ u-u
         `u-u'       `u-u' `u-u' ..`u-u'(     )
                  ∧,,∧  ∧,,∧      (    )
               ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧   `u-u'
              ( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
              | U (  ´・) (・`  ) と ノ
               u-u (    ) (   ノu-u
                   `u-u'. `u-u'
すでに会場には人ごみが出来はじめていた
誰もが軍、政府、政治局の高官か、その家族であった
人々は耳元でささやきあい、あるいは臆面もなしに大声で話すことさえあった
誰にしろ、今回のナージャの死はこの国に置いて、近年もっとも大きなセンセーショナルであることは間違いなかった
多くの人が、故人の死よりもこれからの政治的雲行きについて内心思いを馳せていた


400px-Russian_Duma_3

(右手前の水色の建物が労働組合会館)
http://www.profimedia.si/photo/pillar-hall-of-house-of-unions/profimedia-0089719794.jpg
(実際の円柱の間)



21 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:36:56 ID:s7IJy.Gc


葬儀の指揮は政治局の大物アヴェル・エヌキゼが執り、やる夫と個人的にも非常に親しいカール・パウケル、
故ナージャと親しかったドーラ・ハザンの二人がエヌキゼを補佐した

              _,,,..-.ー.─.-.-....、._
         二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:..、
       /::::::::``:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
       /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::ヽ
      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::\:::::::::',
     /:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,、 _:::::\::::\:::::',
     i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ\\\:::::::::\:::\::',
     l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l  >≧r、\::::::ヾ\_::>
     l::::::i!:::i::::l;/i ._,,\::::!、::::::l   辻ヾ〉 \:::ヾ)::::>
     i:::::ハ::::|::::l:::i〈`(ヘ\! \:',   ゞ-′  ラ∨/"´
       l:::i l:::|::::lヾ、 弋i;) ヽ  \      ┌::ソノ
      ∨ l::::l::::l:::\ "           ヘ::::/
         \|\!\  ′          ∨
          ヾ ヾ 、    ‐-    ,   ゝ、
              `  、      , ′  /  \_
                  ` ー <  /´    /::::: ̄`ー-
                   _ノ´∧_∧    /::::::::::::::::::::::     アヴェル・エヌキゼ
              :::::´ ̄/ /〈::ヾ∧    /:::::::::::::::::::::
              :::::::/  / ノ::::〈 ヽ  /::::::::::::::::::::

   ,r':::::::::::::::::::::::rwi:::::::::i!:::::::::::、:::::fi:::::l::::::゙ i! 
  /: / )::ィ:i: : /  !::::::::l!ぃ::::::::l:::::lll:::::l::::::::l!   NVVVVVVV\
 ,/:::::/::〃:i::! :: f  !: : : :l ll. .....:::l....:lll.....l.ィi::l   \        \
 L__/:::,r!:ハll::::l:l   l!:l::l:l:ll:::::::::::::::l:::::l:l:::::l:l::l::l    <         `ヽ、
   ミリ ''_T戈:l   l:l::::l:l_!:::l_,,、:::::l!:::l:l:::::l:l::l::l   </ /"" \ .ノヽ. \
    l`f`io:ミミ'  レ卅'__ニ'ー-i、:j::l::l:l::::!:!:!::l    //, '〆     )  \ ヽ   カール・パウケル
      l!` ''-''^   '"f:o:::トァ` !::}riイ::l:::l:l:l::リ    〃 {_{    ノ    ─ │i|
.      l!       `゙゙` ′ l:/ リ:::i:::川/    レ!小§  (●)  (●) | イ. ━
     丶  く,.        ,リ'",イ::::l:/ll:/      レ §   (__人__)  |ノ ┃┃
     丶           ノ゙´ ト::::l:l:       /   ゜。  `ー'´ 。゜ ∩ノ ⊃
      ヽ ヾ=、     ,:ィ:´  l ヾ::/      (受\  ∞   ∞  /_ノ
       \`~  ,,. - ''":'     l!_〉.       \ “  _∞∞_ノ∞/
         `゙゙~´ ヾ::::::   ,::ィ´/          \。____  /
             ゙i:: , -::"::::::::l
           _,..ノィ'´::::::::::::::::::l ドーラ・ハザン

22 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:37:46 ID:s7IJy.Gc



「円柱の間」の中心にはナージャを収めた棺桶が安置されていた

棺の中のナージャは国家最高峰の専門家によって死化粧を施され
「闘士」として化粧を嫌っていた生前よりも大層美しく見えたという




        ../, : . . ; ;'. . . . . ;'i i ; . . . . . . . i ; . . . . . . . .
        .l; . . . .i ; . . . . . ;.i i ; . ._;,;,_. . . .i; . . . . . ; i :
        i ; . . . .i ; . . .,;r-;.i '; ; . . . .`.'.、.j' . . . . . ;. ! :
        .゙;', . .; :.i ; . :'゙. . .';i  '; ; . . ; . ; ,ソ; . . . . .,;:.:i :
         ';'、. '.;.:','、 、,,;、.;、'、 '、' ,、'   <;、 , : : ;;::ノ; :
          `、.、 '、:.i-,i!゙ _ `    ´, 、   ゙   彡(. :
           `'゙-、,,'i ,===     ====t‐  ,r l :
               !゙'、                 ノ :
              i.゙;'i  '''' r    ゙゙゙    ,r:.:i゙; . .
            __ ! ; ゙、,           ,、.'l:.i:.:.';゙'、,
           /゙  l ..;.ノ.`.-、,,_  。 _,,、-:':゙i:.:.:i:.i:.:.:`、_`
           !、__,,レシ{ :.:.:.:.:.i.i`:':'i゙´: :   !:.:.:i..i:.:.:.:.. .`
           `ー‐''i . ゙y;;;;,、:.:.)',;;;;;;!,    ,,!,;;;,,!,,';;;;;;;、

                   ナージャ

23 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:38:57 ID:s7IJy.Gc


葬儀会場に訪れた多くの人々が棺の中のナージャを覗き込もうと群がった
そこにナージャの子供達、アルチョム、ワシリー、スヴェトラーナの三人が到着した


     / ̄ ̄\            / ̄ ̄\        r 、.     ,、
   /:::::::  / ヽ         /      \       l ヽ,,, -ー -', l
   /:::::::::  (●)(●)        |    -‐'  へ l       /  @ o  @ ヽ
  .|::::::u:::   (__人__). .       | u(● )(● )|      Y , ヘ^ ⌒ ^^⌒ヽ ヽ
  .|:::::::::::::   |r┬| |...         |      | u |      l γ::..:::::..:::...ヘ、: : : ハ j
  ヽ::::u:::::::   `ー'./          | .   __´___   }      `ノ :ノ...:ノ ノ  ヽ ::::::) ままー?
  /::ヽ:::::::::::    ノ         ヽ        !       リ::::::( ( ●) (●)::(
  /::::       く          ヽ       ノ.       ハ::::ハ "   。 i )
  |:::::        \         /      く          Y ヽ    イ' y
  |::::        ヽ、二⌒)      /        ヽ


26 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:41:08 ID:s7IJy.Gc


              ̄ヽ、
          _ ,-─ 、,〉ゝ--::... 、
        ,..::´:::::ヽ:::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::`\_
      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     /:::./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
   ,/:::: /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.l ・・・クリム、やる夫はまだ来ないのか?
    l::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 子供は先に来てるってのに・・・
    |/|:::::::::::::/::::::::::::::::: ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 親の同伴もなしに子供だけ寄越してあいつは何のつもりなんだ?
    |::::::::::::::::::::::::_:::/ l:::::::::::::::::::|\:::::::::::::::::::::::::::l:::::::::| それに葬儀の開始まであとわずかだ
    |:::::::::::::::::::::::::/≧、 l::::::::::::::::::|  \斗::::::::::::::::l:::::::::l まさか最後まで出てこない気じゃあないだろうな?
    |:::::::::|:::::::::/l::/イ⌒゙`メ::::::|\::lィ千代`:::::|:::::::::l:::::l〉リ
    |::::::::/|:: / リ弋、 _ノl ヽ|  ヽレ; __ソ l j|人:::::::l:::::|  たしかにショックなのは分かるが、それは子供達も同じだ
.    |::::/ |:::fzll ^ー‐'´     ^ ‐-'´ jlノ:::::l::l::て こんな時に父親が傍にいなくてどうするんだ!
     |/  ヽ.:::|ヘ              /ィ<"j メ_/
         ゝ;八      ;      /イ
           x > 、   ー ー    イゝ:::`>-、
         〆::::;//ハ` 、     <´/  l):::}:::::::::::::::` 、
        //::::://  \  `‘´   /  /::::7::::::::::::::::::::ハ::l
       ノ::::/::::::《〈 ヽ/ヘヽ    /  /::::/::::::::::::::::::::::/::::l

       / ̄ ̄\
      /  \    \
    .(●)(● )  u. | 俺に言うなよエヌキゼ・・・
     (__人__)  u   | とてもじゃないが引きずりだせる状況じゃなかったんだぞ
     .(`⌒ ´     | 自殺しないように監視するだけで手いっぱいだ
     {         | 今、他の政治局の連中がやる夫を迎えに行ってるよ・・・
      {      u. / 立ち直るといいが・・・
      \     /
      ノ     \
     /´        ヽ

27 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:42:52 ID:s7IJy.Gc


  NVVVVVVV\
  \        \
  <         `ヽ、
  </ /"" \ .ノヽ. \
   //, '〆     )  \ ヽ
  〃 {_{    ノ    ─ │i|  ちっすエヌキゼさん
  レ!小§  (●)  (●) | イ. ━  葬儀の準備はカンペキ整ってるっす
   レ §   (__人__)  |ノ ┃┃ 軍楽隊もばっちOKっす
  /   ゜。  `ー'´ 。゜ ∩ノ ⊃ 後は参列者が集まるだけっすね
  (受\  ∞   ∞  /_ノ
.  \ “  _∞∞_ノ∞/
    \。____  /

              _,,,..-.ー.─.-.-....、._
         二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:..、
       /::::::::``:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
       /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::ヽ
      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::\:::::::::',
     /:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,、 _:::::\::::\:::::',
     i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ\\\:::::::::\:::\::',  やる夫を迎えに行ってる政治局の連中だな・・・
     l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l  >≧r、\::::::ヾ\_::> 半分以上すでに会場に集まってるが
     l::::::i!:::i::::l;/i ._,,\::::!、::::::l   辻ヾ〉 \:::ヾ)::::> やる夫自身が来れるかどうか・・・
     i:::::ハ::::|::::l:::i〈`(ヘ\! \:',   ゞ-′  ラ∨/"´
       l:::i l:::|::::lヾ、 弋i;) ヽ  \      ┌::ソノ
      ∨ l::::l::::l:::\ "           ヘ::::/
         \|\!\  ′          ∨
          ヾ ヾ 、    ‐-    ,   ゝ、
              `  、      , ′  /  \_
                  ` ー <  /´    /::::: ̄`ー-
                   _ノ´∧_∧    /:::::::::::::::::::::: 
              :::::´ ̄/ /〈::ヾ∧    /:::::::::::::::::::::
              :::::::/  / ノ::::〈 ヽ  /::::::::::::::::::::

28 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:43:40 ID:s7IJy.Gc


   ,r':::::::::::::::::::::::rwi:::::::::i!:::::::::::、:::::fi:::::l::::::゙ i! 
  /: / )::ィ:i: : /  !::::::::l!ぃ::::::::l:::::lll:::::l::::::::l! 
 ,/:::::/::〃:i::! :: f  !: : : :l ll. .....:::l....:lll.....l.ィi::l 
 L__/:::,r!:ハll::::l:l   l!:l::l:l:ll:::::::::::::::l:::::l:l:::::l:l::l::l  すでに葬列の行進ルート各所には
   ミリ ''_T戈:l   l:l::::l:l_!:::l_,,、:::::l!:::l:l:::::l:l::l::l GPUの警備部隊を配置してあります
    l`f`io:ミミ'  レ卅'__ニ'ー-i、:j::l::l:l::::!:!:!::l しかし、それでも万全とは言い切れませんので
      l!` ''-''^   '"f:o:::トァ` !::}riイ::l:::l:l:l::リ さすがにやる夫同志には
.      l!       `゙゙` ′ l:/ リ:::i:::川/ 葬列の途中で車に移乗していただくことになりますが・・・
     丶  く,.        ,リ'",イ::::l:/ll:/
     丶           ノ゙´ ト::::l:l: 
      ヽ ヾ=、     ,:ィ:´  l ヾ::/
       \`~  ,,. - ''":'     l!_〉.
         `゙゙~´ ヾ::::::   ,::ィ´/
             ゙i:: , -::"::::::::l
           _,..ノィ'´::::::::::::::::::l

     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(● それは仕方ないだろ・・・警備的に考えて
   |      (__人__) いつもならともかく、抜け殻状態の今のやる夫には
.   |        ノ 歩かせるには危なっかしすぎるしな・・・
    |      ∩ ノ ⊃ それに政治局の大物が多数参列するとなれば
  /     ./ _ノ  テロリストにとっちゃ絶好の機会となるし・・・
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

29 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:44:20 ID:s7IJy.Gc


その時、突然、今までおとなしかったスヴェトラーナが泣きわめきだした

       r 、.     ,、
       l ヽ,,, -ー -', l
       /  @ o  @ ヽ
      Y , ヘ^ ⌒ ^^⌒ヽ ヽ
      l γ::..:::::..:::...ヘ、: : : ハ j
      `ノ :ノ...:ノ ノ  ヽ ::::::) びええええええええええええええええええええん!!!!!!!!!!!!
      リ::::::( ( >) (く)::( 
.      ハ::::ハ 。゚ ,ーュ。j) ) 
        Y ヽ    イ' y
        / 'ヘ   j ̄ヽ

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-| ちょっ
.  | ι   `ー'´} スヴェトラーナ!?
.  ヽ     u  }
   ヽ     ノ
   /    く  \
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、

証言に寄れば、ある人物(セルゴ・オルジョニキゼの妻、ジーナ・オルジョニキゼと言われる)に手を引かれ
最後のあいさつにと母の眠る棺桶に案内されようとした瞬間に泣き出したと言われる
スヴェトラーナの子供特有の鋭敏な感覚が、何かを感じ取ったのかもしれない

30 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:45:29 ID:s7IJy.Gc


円柱の間にスヴェトラーナの泣き声が響き渡り、一時騒然とした

      ∧,,∧  .∧,,∧
  ∧∧(`・ω・´)(`・ω・´)∧∧ なんだなんだ?
 (`・ω・´).∧∧) (∧∧(`・ω・´) 子供だ
 | U (`・ω・´)(`・ω・´) と ノ ナージャの娘さんだよ・・・
  u-u (l    ) (    ノ u-u
      `u-u'  `u-u'

       r 、.     ,、
       l ヽ,,, -ー -', l
       /  @ o  @ ヽ
      Y , ヘ^ ⌒ ^^⌒ヽ ヽ
      l γ::..:::::..:::...ヘ、: : : ハ j
      `ノ :ノ...:ノ ノ  ヽ ::::::) うわあああああああああああああああん!!!!!!!!!!!!
      リ::::::( ( >) (く)::(   ぱぱあぁぁぁああああああああああ!!!!!!!(※)
.      ハ::::ハ 。゚ ,ーュ。j) ) 
        Y ヽ    イ' y
        / 'ヘ   j ̄ヽ

:::::::i::::::::::i::::::::::::::::i:::::::::::,'、==ミ::::::l::::::::::::::::::彡=ゞ、::::::::i::::::::::::',:::::::',:::i
:::::::l::::::::::l:::::::::::::::::l:::,/    ',:::::::::!::::::::::::::::::::l  ',`"ヾソ;::::::::::::i:::::::::',:!
:::::::!::::::::::!:::::::::::::::メ´::/     ',:::::::l;:::::::::::::::::::i   ',:::::::/ ヾ;::::::::l::::::::::',
::::ハ:::::::::ハ::::::::::::::,' ';:;' _,,,、、,,,_ ヽ':,::::lヾ;::::::::::::::!_,,,、、,,',::/   ';:::::::!::ヾ;:::i ほらほらー?どうしたー?スヴェトラーナー?
::;' !:::::,'::::l::::::::::::i 彡""´`゙゙゙`゙'' '.;:! \:::::::ヾ"´``ヾミr、  〉::::ハ:::::入ゝ なにか怖いことでもあったのかなー?
/  i::::i',:::::!::::::::::ト `"        ヽ  \:::      `´ /ヾ:::) //  もー大丈夫だぞー
   ',::i ',:::::';::::::∧ ::::::::::::::::::::::     u  ヽ::::::::::::::::::::::,'ソ:ソ',ソ::::::>  ほーらハイパーエヌキゼスマイル☆だぞー?
   ヽ ':,:::';::::iヘ', :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:    、     :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,///ヾ<
       ∨∨\   u                 ,ソ::::!/""´´
           ',     `∀ ̄ ̄ ̄ ̄∀´ u     /へ;:::|  ニパァァ
            ヽ u   ',         ,'     u, '   ヾ
            ` 、   ',      ,'     , ´
               > 、 ',     ,'_  <く__
            <:.:.:.:.:.:| >二 二< |:.:.:.:.:.:.\
          /:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\

慌てたエヌキゼがスヴェトラーナをなだめ、会場の外に連れ出した
結局、スヴェトラーナはズバロヴォの邸宅に送り返され、最後まで母の遺体を見ることはなかった
会場にはアルチョムとワシリーが残った

(※スヴェトラーナは父であるやる夫から溺愛され、甘やかされ、その愛を一身に受けていた)

32 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:47:09 ID:7PPNEvbc
>ハイパーエヌキゼスマイル
なんだこれはwwwwww

31 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:46:36 ID:s7IJy.Gc


そして、スヴェトラーナと入れ違いになって、ついにナージャの夫、
やる夫が他の大勢の政治局員たちと共に姿を現した


         /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \
        /             \
      /                  \
    /                       \
   /.      ―― 、   , 、――     \
  |                          l
  ..|.      ( ○ ) ノヽ  ( ○ )       |  ・・・・・・
  |.        ´"''",       "''"´         l
.  \.         (    j    )       /
    \      `ー-‐'´`ー-‐'′     /
    /ヽ               イ\
   /       ``ー- -‐'"´        \
                               \
だが依然と、その顔に生気はなかった

33 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:47:43 ID:s7IJy.Gc


やる夫がナージャの収まった棺桶のそばに立つと、その傍らにワシリーが、父に寄り添うように立った

        ____        / ̄ ̄\
       /    \     /    -‐'  \
.    /          \   |   ( ●)(●)
.  /    ―   ー  \.. |       | |
  |    (○)  (○)  |  | u     __´___ノ
.  \    (__人__)  /.  |         }
.   ノ    ` ⌒´   \.  ヽ        r
 /´             ヽ  ヽ     ノ

そしてその周りを、まるでナージャの棺を守るように
参列者の面々が取り囲んだ
ヴォロシーロフ・・・エヌキゼ・・・パウケル・・・ハザン・・・

34 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:48:21 ID:s7IJy.Gc

      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
      /   ,∨∨∨∨∨
    /  /  /   \ |
    |  /   ,(・) (・) |
     (6      ⊂⊃ |
     |    ___l_,|
     |           /
   /|         /\

 「鉄のラーザリ」ことカガノーヴィチ

   ,.⌒ヽ      γ⌒ ヽ
  〈● ノ\   /\ ●〉
    ヽ彡'  ヽ /   ヾ_ノ
    )    Y    (
   /γ⌒     ⌒ヽ\
  /  |         |  ヽ
  |   ヽ__人__ノ   |
  \     `ー'´     /

「律義者」ヴァチェスラフ・モロトフ
    ____
    \    ───___
    <             ̄ ̄ ̄ ̄|
    > _________     |
     ̄ ̄ | /       \ |    |
        | /⌒ヽ  /⌒ヽ  |    |
        | | ‘ |  i ‘   |  |    |
        | ヽ.__ノ  ヽ._ ノ  .レ⌒ヽ
       ノ   o          6 |
      /__   \      _ノ
          >        ノ
         <、___   イ
             |───┤
           / |/ \ / \

「狡賢い狐」アナスタス・ミコヤン

          ミミミミミ彡彡ミミミ 
          ミ巛巛巛彡ミミ巛巛 
          |::  ___ ___  ::|    
          |::  -・=, 、=・- ::|  
         (6  ⌒ )(・_・)( ⌒  6)  
          |   ┃ノ三ヽ┃  |   
          ヽ   ┗━┛   /   
         /\ `ー-一´ /   
        /    `ー--一'´ ヽ
        /       |     ヘ
        |____r ミEAGLES彡 i
        |   |    |      |

「出世主義者」ゲンリフ・ヤゴダ

36 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:49:29 ID:LQCHFx1E
モロトフひでえww

35 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:49:25 ID:s7IJy.Gc



・・・・・その他諸々のそうそうたる面々を前にして、憔悴しきったやる夫は静かに口を開いた
棺の中の冷たくなった妻、ナージャに向かって・・・




              ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
            :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                     /. : : : : :                丶 ` ´ ノ       ヽ     ::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                   /. : : : : :                   lr‐、_,‐´ /       ヽ    ::::::::::::::::::::::::::::::::
                  ./. : : : : :                l.T~   . !、     人ノ    :::::::::::::::::::::::::::::::
                 /. : : : : :                     | |      `.` ニ二-- i     ::::::::::::::::::::::::::::
                 /. : : : : :                     | |                 l      :::::::::::::::::::::::
                ,'. : : : : : :                | |             /       ::::::::::::::::::::
                i : : : : : : :                 U             /
:::::::::::::::::::::::::::::::::       i : : : : : : :                                /
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::      ', : : : : : : :                              /    ―――どうしてなんだお―――
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::     ', : : : : : : :                         /
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::     ヽ、: : : : : : .                      /
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37 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:50:32 ID:s7IJy.Gc




                   ____:
               __ - ´.        `¨ ‐ 、
         : , -'"´:                 ヽ:
        /                ̄ ̄   ヽ:  
       /. : : : :            / ̄ ̄ヽ、 丶
       :,.'. : : : :             / /::::::ヽ l   ヽ、
       /. : : : : :              {  {:::::::::ノ !    ヽ:       ナージャはまるで・・・
      /. : : : : :                lr‐ ` ´ ノ       ヽ
   :/. : : : : :                   l.T~ー‐ ´ /       ヽ     敵のようにやる夫を見捨ててしまったお・・・
   ./. : : : : ::               | |     !、     人ノ
  /. : : : : ::               | |      `i` ニ二-- i      どうして・・・
  /. : : : : :                  | |        l.T       l:
::,'. : : : : :                 U      | |       l   
 i : : : : : : :                       | |       /:
 i : : : : : : :                         | |      /
 ', : : : : : : ::                        | |     /:
 ', : : : : : : :                      | |  /
  ヽ、: : : : : : .                     | | /:
  :ヽ、:_: : : : .                    /
      `¨i : : : : :                  ヽ 





モロトフは後に、やる夫の涙を見たのはそれが生涯で初めてだったと回想している・・・

   ,.⌒ヽ      γ⌒ ヽ
  〈● ノ\   /\ ●〉
    ヽ彡'  ヽ /   ヾ_ノ
    )    Y    (
   /γ⌒     ⌒ヽ\  ・・・・・・
  /  |         |u ヽ
  | u. ヽ__人__ノ   |
  \     `ー'´     /

39 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:52:12 ID:s7IJy.Gc


                               \ /     ̄  ―-  _        \  /
                                 /     /    /ー-1 ` ―-  _  \ \/
                                  /  /  /    /   |     l  `>、\/ーァ
           _-─―─- 、._            l  |   |  、 |   |  /   l   l \ /
         ,-"´          \           l   l    l  \|    、l/    l   /  | \
        /              ヽ          ヽ  t   ヽィ==      ===ミy  /  |ーr┘
         /       _/::::::\_ヽ          \ \ / /しハ       /しハ Y /┐ 卜┘
       |         ::::::::::::::  ヽ          \ fハ  l レリ:!     l レリ:!   ノ| l| |
        l  u    ( ●)::::::::::( ●)           /∧ハ ゞ^'  ‘   ゞ^'   l  /  l/
       ` 、        (__人_)  /          // ゝ |   マ~ ⌒ヽ     ハイ    | 
         `ー,、_         /            | |   人   !    |   イ |     | /
         /  `''ー─‐─''"´\           { | | /   `ト、 丶   ノ  /| 丶---キ
                                `T"´ __ ノ  ≧ェ― イマー‐r'´ ̄ ヽ \__ ノ|
                                 |   l /    `T´ |」  /    /     \    /|
                                 ト---' /   r――-rヌrぅィ1-――┐     | -‐  /


やる夫とナージャの夫婦生活は決して順風満帆なわけではなかった

男勝りな性格と政治的スタンスの違い、そして遺伝的な精神疾患によってナージャは多くの場面でやる夫と衝突した
むしろその晩年はやる夫と心を通わせた時間よりも、衝突し互いに罵倒した時間の方が多かったかもしれない


やる夫にとって妻よりも政治的使命の方が遥かに重要で、病魔に体と精神を徐々に破壊されていく妻に
一切気を払わないことさえあった

40 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:54:11 ID:s7IJy.Gc


      /  /   /     /ミ メヘ     \
    /   /   /     /    i      l  \
     |    !     !   __ ,'     ,'     l.    \
     |    !  l  | '´  ̄ !    //、-..、 //      ト
    ',   .l  ',. ヽ __、、_l    //   ̄/\     ,'
     ヽ. 人 ヽ ≧≠ミ:ト    `ーi- ト 、       / /ヽ
       ̄`  フl〝んノ::}      =ミ≦レ   ,     }
.          { |  r。U:リ        ん ノ:jヾニ', //   ,'
          ヽ! - ー'         r-'U。ナ '┘!彡    /
.            "   ::ノ       辷' ノ    ´ ヽ   /ー - __
          人            ""  , r'´/  r':::::::::::::ヽ
           丶   `  ー-        /_ イ.  |:::::::::::::::::}
             \          ィ´人     l_ / ̄
               | ヽ _... ..::::´  l   \   ',       }
              ,'  /   }       !__    \ __ヽ     , '/
        ヽ _ ././ .//_ !    ∠:::≧、    `ー - ≦彡'
      lヽ _`フ ー' _ //::::|  /::::::::::::::::::>       `ー─ --
      ヽ    /、/   /::::://:::::::::::::::::/   ` ヽ

しかしそれでも、ナージャは権力者として孤独なやる夫にとって唯一の、対等なパートナーだった
ナージャは妻である前に、昔から共に戦った「闘士」であり、「戦友」であり、
多くの苦しみを分かち合い、愛する愛娘スヴェトラーナを設け、命と精神を共有した「同志」でもあった

41 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:55:27 ID:s7IJy.Gc


互いに面罵しながらも、離れ離れになれば互いの体を気遣い、手紙で愛を確かめあった
確かにナージャには性格的に問題があったし、それはやる夫にもあった

しかし二人は二人ながら、二人なりの歩み方で地道に信頼関係を作り上げ、
批難しながらも、仲直りをできる、本物の人間関係を築いてきたのだ

           ____
         /:::     \
       /::::::::::     \
      /::::::::::         \
     |:::::::::::::::         |
    /⌒:::::::::      ⌒ヽ/
  ;/::::::::::::            \;
  ;/::::::::::::::          \ ヽ;

互いに憎しみながらも、自分のことを本当に知ってくれているたった一人の人間だと、
やる夫はナージャをそう信じていた

42 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:56:32 ID:s7IJy.Gc


だがそのナージャはこの世を去った・・・自分を残して・・・置き去りにして

        ../, : . . ; ;'. . . . . ;'i i ; . . . . . . . i ; . . . . . . . .
        .l; . . . .i ; . . . . . ;.i i ; . ._;,;,_. . . .i; . . . . . ; i :
        i ; . . . .i ; . . .,;r-;.i '; ; . . . .`.'.、.j' . . . . . ;. ! :
        .゙;', . .; :.i ; . :'゙. . .';i  '; ; . . ; . ; ,ソ; . . . . .,;:.:i :
         ';'、. '.;.:','、 、,,;、.;、'、 '、' ,、'   <;、 , : : ;;::ノ; :
          `、.、 '、:.i-,i!゙ _ `    ´, 、   ゙   彡(. :
           `'゙-、,,'i ,===     ====t‐  ,r l :
               !゙'、                 ノ :
              i.゙;'i  '''' r    ゙゙゙    ,r:.:i゙; . .
            __ ! ; ゙、,           ,、.'l:.i:.:.';゙'、,
           /゙  l ..;.ノ.`.-、,,_  。 _,,、-:':゙i:.:.:i:.i:.:.:`、_`
           !、__,,レシ{ :.:.:.:.:.i.i`:':'i゙´: :   !:.:.:i..i:.:.:.:.. .`
           `ー‐''i . ゙y;;;;,、:.:.)',;;;;;;!,    ,,!,;;;,,!,,';;;;;;;、




この時のやる夫の孤独を、現在の我々が想像するのは難しい

なぜなら、この時期、やる夫は独特の政治環境から非常に厳しい状況に直面していたためである
国内は敵で溢れ、前途は気が遠くなるほど険しく、仲間ですら信用できず、世界中から嫌われ、逃げる場所さえなかった

43 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:57:41 ID:s7IJy.Gc


やる夫が冷たくなったナージャに話しかけ終わると、
葬儀の執行員がナージャの棺桶に蓋をし、クギを打って固定しようとした

         ____
        /ノ   ヽ、_\    r ⌒j
      /( ○)}liil{(○)\  /   /
     /    (__人__)   \/   /   /  )
    |     |i|||||||i|     /  /  /  /
    \     |ェェェェ|     /   '` ´  /
      r´  (⌒'ー―- イ′     ´廴
     /    > 、     ヽ      _  ̄ ̄ ̄)
    /        -、      }        (  ̄¨´
   /           ヽ._       __  \
                `   --‐'´ `゙' 、_.)

しかし、やる夫は大声を出して制止した

44 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:58:27 ID:s7IJy.Gc


やる夫はナージャの冷たい首に手を回し、頭を起こすと、そっとキスをした


                  , -‐ ´ ̄` ‐- .
               ,. ‐´           `ヽ、
              /: : : : : : : : : : : : : : : : :    'ハ
             /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :    ハ
            ./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :      ハ
           /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :      ヘ
           .i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :     ヘ
           | : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :     .}
           i  : : : : : : : : : : : : : : : 、. : : : : _    /
           ,.-'´ ̄ ̄`''' : : : : : : : : : : : ` ̄    ̄`'ヽ'
         /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :     ヽ,
        /: : : : : , : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :      ハ
       ,i: : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、: : : :    ハ
     /´: : : : : : }: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : :      ハ
    /: : : : : : : : i': : : : : : : 〃: : : : : : : : : : : :   ヽ、: : :      i、
   /': : : : : : :   i: : : : : : : '": : : : : : : : : : : : :   ヘ: : : :     ハ
   / : : : : : :  i : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :     ヘ : : : :     ハ
 ノ' : : : : : :  /i : : : : : : : : : : : : : : : : : :       ヘ: : : : : :    ハ

それが、やる夫が、ナージャに触れた最後の瞬間となった
やる夫を囲む大勢の参列者達はすすり泣いた

45 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 21:59:10 ID:s7IJy.Gc


棺は円柱の間から参列者と共に赤の広場に移動した
赤の広場には葬儀のために集結した群衆でひしめいていた
そこで棺は葬儀用馬車に乗せられた

            _     __上ニニニニTR
         rニニニiヲニコT彡t―.王ニニニニニ=、=┬┬┬-D
         ├──────''´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||ミ:.:.: : ::┴┴┴ヲノ
         │: : : : : ┌──┐: : : :┌┐: : : :||il───┐li /┬──┐
         │┌┐: │┌┐│: : : :││: : : :||: : : : : : ::│:::/:┬┬┬ヲ
        フ::││: ││││: : : :││: : : :||:──┬─V:┌───、
          /:::││: ││││: : : :││□: :||:──┴ ‐/∧: : : : : : : \
      _  /:::::││: │└┘│: : : :││: : : :||: : : : : : : //: : \/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
  , ' ´,-i i-`'、:::::└┘: │    │: : : :└┘: : : :||: : : : : : //: : : : : /´三三三 /
../ ハV | | .//ヽ::::: : : : │    │: : : : : : : : : : :ノ: : ,、: : //: : : : : /三三三三 /         ノ彡ミミヾ㌫rツ   ノ彡ミミヾ㌫rツ
{ ヘ V | |//  >',::::::::: :│    │: : : : : : : : : //ノ/∧://__/三三三三 /       彡´  r  ム jl   彡´  r  ム jl
i.l  \V..|/ //廴、:: :│    │: : : : : : : //_ ././//__/´ ̄/ ̄ヽr――-、     彡    入 ヶ {l7 彡   入 ヶ {l7
|.|---{  ヾ/_{i|ミ: ー┴──┴──<_/ , -''´  ̄ `' 、     /  //,r ´  ̄ = ー イ     //  ヽ _」l     //  ヽ _」l
|.|_ - ''v/ソ、____|.|├─======-==-==-=//ヽ | /ハ 'n二二二二二二二二二⊃l    { ハ二㌧リ|    { ハ  ㌧リ
' ,  //| i \ ̄ | |/i l┴──、 、 フ ┬─/ /\  V // >、 ',三三//{  レ      !   !l }     !    !l }
.V/ ./ .| .i  V//ヲ┘│   ヽ.... │ 7 .ト、_>-、/_ ゝ',三彡ノ t   ヘ       l    j l j     l    j l j
 V /. . | i  ///.. . └─   `''---.┤ |___it j }ミ=、 | iフ=. 、ヽ>、 ゝ、、_  tヘ / ノ ハ _  tヘ / ノ ハ
  \ミー >//              { ハ  //不/ヽ`'-i }   .`'{ k  〈    ̄{  V-<.ハ   ̄{  V-<.ハ
   `ー―''´                ヽ V ./ | ヽ V ./       .l 「 ㌧こ、   y }  ㌧ j    y }  ㌧ j
                         \ソ-.上__ソ/       ノーl   \ヽ   } l   ヽ‘、   } l   ヽ‘、
                          `''ー---'''´      .ゝー'’    ヽ\ ノン      v`、 ノン      v`、
                                                  辷イ/      yヘ、/      yヘ、
                                                   し'        辷 コ        辷 コ
まるで帝政時代のような古臭い葬儀であった

46 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:00:29 ID:s7IJy.Gc


  ザッ    ザッ     ザッ         ザッ     ザッ     ザッ
  ,,,,,,,,,     ,,,,,,,,,     ,,,,,,,,, ,,,    ,,,,,,,,, ,,,    ,,,,,,,,, ,,     ,,,,,,,,,     ,,,,,,,,,
 [,,|,,★,|]   [,,|,,★,|]]   [,,|,,★,|]]]   [|,,★,,|,]]]   [|,,★,,|,]].   [|,,★,,|,]l   [|,,★,,|,]
. ( ゚∋゚).   ( ゚∋゚))    ( ゚∋゚))).   (゚∈゚ )))    (゚∈゚ ))   (゚∈゚ );    (゚∈゚ )
,lニゝ::;ハ;;>コ ,lニゝ::;ハ;;>コ lニゝ::;ハ;;>コll ,lニゝ::;ハ;;>コl  lニゝ::;ハ;;>コ!  lニゝ::;ハ;;>コ  ,lニゝ::;ハ;;>コ,
l:::::!f::::::::i::! l:::::!f::::::::i::! l:::::!f::::::::i::!l |:::::!f::::::::i::!l. |:::::!f::::::::i::! |:::::!f::::::::i::! |:::::!f::::::::i::!
l :::'、::::::::|:l. l :::'、::::::::|:l. l :::'、::::::::|:l;| l :::'、::::::::|:|l l :::'、::::::::|:|. l :::'、::::::::|:|. l :::'、::::::::|:|
ゝ:::/ミ :::::!' ゝ:::/ミ :::::!' ゝ:::/ミ :::::!'i'  ゝ:::/ミ::::::l''  ゝ:::/ミ :::::l'  .ゝ:::/ミ :::::l'  .ゝ:::/ミ :::::l'
..l:`|::::::::::::|.  l:`|::::::::::::|l  ,l:`|::::::::::::|||   l:`|::::::::::::||  l:`|::::::::::::|!  l::`|::::::::::::|   l:`|::::::::::::|
ノ::::|::::::::_;::l .ノ::::|::::::::_;::ll ノ::::|::::::::_;::lll ,ノ::::|::::::::_;::ll  ノ::::|::::::::_;::ll  ノ::::|::::::::_;::l   ノ::::|::::::::_;::l
ヽ::L::ノ:::::ヽ. ヽ::L::ノ:::::ヽ..ヽ::L::ノ:::::ヽ:、_ヽ::L::ノ:::::ヽ.、_ヽ::L::ノ:::::ヽ..._ヽ::L::ノ:::::ヽ..._ヽ::L::ノ:::::ヽ. _
.,':::: /  \::':_,':::: /  \::':.,':::: /  \::':_:;!':::: /  \::':_:;!'::::/  \::':_:;!':::: /  \::':_:;!':::: /  \::':_:;!
'、_::ヽ. 彡 ゝ'、_::ヽ. 彡 ゝ、_::ヽ. 彡 ゝ'''、_::ヽ. 彡 ゝ''、_::ヽ. 彡 ゝ'''、_::ヽ. 彡 ゝ'''、_::ヽ. 彡 ゝ''
  ̄´      ̄´      ̄´         ̄´        ̄´         ̄´        ̄´
葬儀用馬車護衛の隊列を先頭に、長大な葬列は極寒のモスクワを、
ノヴォジヴェチ墓地に向かって静かに行進しはじめた

その時、ナージャの親友であったニコライ・ブハーリンが葬列に加わっている
          _ ,、-―- 、_
       , - ゙´       `ヽ、
      , '            `ヽ、
     ,'               ヽ
     i                 ',
     ノ          ノノ八 ,)  ヘ
     (     (( ノノ∠イ_ ノハ_リリソ
     `)     Y<;;::;;;;;:::;;;;`´;;;;;;;;;!ノ
     フ   ,ヘ |ヽ;;;::;;;;;:::/ヘ;;;;;;;ノ
     ヽ  {Kノ ゝ`'''ー''′ , 〉 i
      ))  ヾト ヾ         /
     ラ ( (ノレ \   ´  ̄ /
    ,イルゝトミtr、. >  __/
   ノ::::::::::::::::/:.:.:.ヾクハ_入くヽヽ_,,、-ーー-.,、
,、-<::: ̄:`ヽ;/:.:.:.:.:.:.:.ヾtfー┬イ:.|ヽ;:ヽ:::::::::::/ヘ、
、:.:.:.:.:.:`ヽ;::/:.:`ヽ;.:.:.:.:.||:.:.:.:|.:.:|.::|トヽ:.:ヘ:::::/:.:.:.ヘ
   ニコライ・ブハーリン

ブハーリンは葬列に加わる前に、やる夫に弔意を現したが
その際、奇妙な返答を受け取っている
今回その返答はここに載せない・・・

47 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:01:41 ID:s7IJy.Gc


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             n      . . . ....... . . . . ...... . .    . . . ....................:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.............
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_ []  .:  .:      ロ  [|     __ ロ   `゙゙'''''ヾ、,,       . ._,,. - ‐‐ ''"´
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r‐v'i     |:::::;:;:;|.:|  「 ̄ ,. -‐‐‐‐‐‐-,._ ! i'i'i.| |:;:::;:;:;|:|  || || |.:.:.:::::|.| [ ̄ ̄ ̄] ┌─┐
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                 |;:;::::::::;;:;:::::;;;;;|..::!                           |; |;::::

葬列がノヴォジヴェチ墓地に着くと
やる夫はあらかじめ掘られてあった墓穴の片側に立った
その反対側に向かい合うように息子のアルチョフとワシリーが立っていた

        ./ ̄ ̄\        / ̄ ̄\                 ___
      ./      \     /    ─ ─             /      \
      |     /  \ |    /    (●)(●)          /―   ―   \
      |   ( ●) ( ●)  .| u     (__人__)         /(○ ) (○ )   ヽ
      | u      | | .  .|        `ー'. |          |   (__人__)       |
      |   u   __´___i   ヽ         /         \   `⌒ ´     /
      ヽ.       ノ   . / ヽ       ノ             /             \
       ヽ     ノ    /        く

48 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:02:24 ID:s7IJy.Gc


張り詰める空気の中、最初にブハーリンが口を開く

          _ ,、-―- 、_
       , - ゙´       `ヽ、
      , '            `ヽ、
     ,'               ヽ
     i                 ',
     ノ          ノノ八 ,)  ヘ
     (     (( ノノ∠イ_ ノハ_リリソ
     `)     Y<;;::;;;;;:::;;;;`´;;;;;;;;;!ノ 今日、我々は大きく偉大な同志を失った・・・
     フ   ,ヘ |ヽ;;;::;;;;;:::/ヘ;;;;;;;ノ  同志やる夫の悲しみは想像するに余りある・・・
     ヽ  {Kノ ゝ`'''ー''′ , 〉 i  ここに謹んでお悔やみを申し上げる
      ))  ヾト ヾ         /  
     ラ ( (ノレ \   ´  ̄ /
    ,イルゝトミtr、. >  __/
   ノ::::::::::::::::/:.:.:.ヾクハ_入くヽヽ_,,、-ーー-.,、
,、-<::: ̄:`ヽ;/:.:.:.:.:.:.:.ヾtfー┬イ:.|ヽ;:ヽ:::::::::::/ヘ、
、:.:.:.:.:.:`ヽ;::/:.:`ヽ;.:.:.:.:.||:.:.:.:|.:.:|.::|トヽ:.:ヘ:::::/:.:.:.ヘ

49 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:02:27 ID:LQCHFx1E
ブハーリン赤いロリコンか


50 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:03:18 ID:s7IJy.Gc


次に葬儀責任者のエヌキゼが、カガノーヴィチに促した

              ̄ヽ、
          _ ,-─ 、,〉ゝ--::... 、
        ,..::´:::::ヽ:::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::`\_
      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     /:::./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
   ,/:::: /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.l 
    l::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l  では、同志ラーザリ・カガノーヴィチより
    |/|:::::::::::::/::::::::::::::::: ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 追悼演説を執り行う
    |::::::::::::::::::::::::_:::/ l:::::::::::::::::::|\:::::::::::::::::::::::::::l:::::::::| 
    |:::::::::::::::::::::::::/≧、 l::::::::::::::::::|  \斗::::::::::::::::l:::::::::l 諸君、謹んでご拝聴願いたい
    |:::::::::|:::::::::/l::/イ⌒゙`メ::::::|\::lィ千代`:::::|:::::::::l:::::l〉リ
    |::::::::/|:: / リ弋、 _ノl ヽ|  ヽレ; __ソ l j|人:::::::l:::::|
.    |::::/ |:::fzll ^ー‐'´     ^ ‐-'´ jlノ:::::l::l::て
     |/  ヽ.:::|ヘ              /ィ<"j メ_/
         ゝ;八      ;      /イ
           x > 、   ー ー    イゝ:::`>-、
         〆::::;//ハ` 、     <´/  l):::}:::::::::::::::` 、
        //::::://  \  `‘´   /  /::::7::::::::::::::::::::ハ::l
       ノ::::/::::::《〈 ヽ/ヘヽ    /  /::::/::::::::::::::::::::::/::::l


      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
      /   ,∨∨∨∨∨
    /  /  /   \ |
    |  /   ,(・) (・) | ・・・・・
     (6 u.    ⊂⊃ |
     |    ___l_,|
     |           /
   /|         /\

カガノーヴィチは「鉄のラーザリ」と言われた猛者だったが、
後年この時のことを回想して、「非常にやりにくい演説だった」と述べている
カガノーヴィチはもっともやる夫に近い幹部の一人であったために、このような大役を押し付けられたのだった


52 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:05:20 ID:s7IJy.Gc


                       ._-───-、
.                     /:::::::ト、i\/\::::\ 同志諸君!我々は今、我が党のもっとも優れた同志の葬儀に立ち会っている
                    {ヾ/>v、/:::::::::\r‐ 彼女は偉大な闘争の指導者を友として助け
                      .〉  { 0}::::|//:::::::::::: 共に献身的に闘った!
                      ゝ   ,=}==、::::::::::::::::: そして今、理想社会建設の闘争の中、その命を落とした・・・
                   ./  `ーァ‐':::::::::::::::::::
                     |  r‐  }::::::;:::::::::::::::: 同志やる夫の失ったものの重さを、我々は理解している
.             r──、  /\ゝ-< ̄\__>::::: 大切なものを失った同志やる夫が担う国家的重荷を
           │ ─i⌒ヽ    \   ( ̄::::::::::/: 我々も分かちあわなければならない!!
           │ ─|_ハ    /  ̄ニ二 ̄:::::::::
           │ ─、i   .}   / |     {::::::::::::::
              \ ー'   /\/  |     ヽ:::::::::::
             ヽ-<      |      ヽ:::::::


カガノーヴィチ持ち前の力強い演説が終わった後、葬儀は最後の段階を迎えた
ナージャの棺が置かれた墓穴に、土を投げ入れるのである


        ../, : . . ; ;'. . . . . ;'i i ; . . . . . . . i ; . . . . . . . .
        .l; . . . .i ; . . . . . ;.i i ; . ._;,;,_. . . .i; . . . . . ; i :
        i ; . . . .i ; . . .,;r-;.i '; ; . . . .`.'.、.j' . . . . . ;. ! :
        .゙;', . .; :.i ; . :'゙. . .';i  '; ; . . ; . ; ,ソ; . . . . .,;:.:i :
         ';'、. '.;.:','、 、,,;、.;、'、 '、' ,、'   <;、 , : : ;;::ノ; :
          `、.、 '、:.i-,i!゙ _ `    ´, 、   ゙   彡(. :
           `'゙-、,,'i ,===     ====t‐  ,r l :
               !゙'、                 ノ :
              i.゙;'i  '''' r    ゙゙゙    ,r:.:i゙; . .
            __ ! ; ゙、,           ,、.'l:.i:.:.';゙'、,
           /゙  l ..;.ノ.`.-、,,_  。 _,,、-:':゙i:.:.:i:.i:.:.:`、_`
           !、__,,レシ{ :.:.:.:.:.i.i`:':'i゙´: :   !:.:.:i..i:.:.:.:.. .`
           `ー‐''i . ゙y;;;;,、:.:.)',;;;;;;!,    ,,!,;;;,,!,,';;;;;;;、

それはナージャが現世から完全に切り離されることを意味していた

53 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:06:27 ID:s7IJy.Gc


やる夫は、一握りの土くれを、墓穴に放り込んだ

           ____
         /:::     \
       /::::::::::     \
      /::::::::::         \  さぁ・・・アルチョム、ワシリーも土を投げ入れるんだお
     |:::::::::::::::         |
    /⌒:::::::::      ⌒ヽ/
   /::::::::::::            \
  /::::::::::::::          \ ヽ


   / ̄ ̄\ 
 /    ─ ─ 
/    (●)(●)
.| u     (__人__) 父上・・・
.|        `ー'. | 
ヽ         / 
.  ヽ       ノ
/       く

54 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:07:03 ID:s7IJy.Gc


     /.: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \  
    /: : :             \ 
  /: : : :              \
/: : : : : :                 \  ナージャが安らかに眠るには、
: : : : : : : :.._        _      \ お前たちの手から投げられる土が
: : : : : : : ´⌒\,, ;、、、/⌒`        l 必要なんだお
: : : : ::;;( ● )::::ノヽ::::::( ● );;:::    | 
: : : : : : ´"''",       "''"´       l 
: : : : : : . . (    j    )       /
\: : : : : : :.`ー-‐'´`ー-‐'′    /
/ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : イ\ 
: : : : : : : : : :.``ー- -‐'"´        \ 
: : : : . : : . : : .                   \


   / ̄ ̄\ 
 /    ─ ─ 
/    ( - )( - )
.| u     (__人__) ・・・はい、父上
.|        `ー'. | 
ヽ         / 
.  ヽ       ノ
/       く



ナージャの眠る棺は、夫と、子供と、友人たちの投げ入れる土によって、徐々に地中に姿を消していった

55 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:07:59 ID:s7IJy.Gc


. . ................:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:........... . . . . ............ . . . . . . . . . . . . . . . . ..:.:...... . .    . . . . . . ...........
. . . . ...............:.:.:.:.:.:.:.:.:.:............. . . . .................... . . . . . .. . . . . . . . ....:.:.:....     . . . . .
  . . . . ...............:.:.:.:.:.:.:.::............. . . . . ............. . . . . ...... . . . . . . . ........:.:.:....
                  . . . . ...... . . . . . . .... . . . . . . . . . ........... . . . . .
             n      . . . ....... . . . . ...... . .    . . . ....................:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.............
             |] p    . _ . . . .            . . ..........:.:.:.:.:.:::::::.:.:.:.:........ . .
             }| {}       ,! | . .              . . .....:.:.:.:::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:...... .
-‐‐‐‐‐:‐‐‐.:‐‐‐‐‐‐‐‐'ー'‐‐‐‐‐‐┴┴‐‐- 、,,_           . ....:.:.:.::::::.:.:.:.:. __,,.. --- ''"
_ []  .:  .:      ロ  [|     __ ロ   `゙゙'''''ヾ、,,       . ._,,. - ‐‐ ''"´
::|  .:  .::   []       卩 |::|   ___      `゙'ヾ、___''_´_       _
  .:   :::.   口 冂        []  |::.|____          ,.---、、  |;:;:::|
  .:    :::.        ____       Π  |::::;;|    .ji ||    |;;::.:.;;;|:|   |::;:::|   ,.-、
 .:     :::.,.‐‐‐‐、.  !:::::;!    ____      _,----、   _ , |::..::;:::|.|   j::.::.|   |:;:::|
 ___.      |::;:;:;:;:|..|  |.:.:.:|    |::;;;:|   _.  | |:::;:;::;;|.|  || || |.:.;::.:.:|:|  ┌‐‐┐  |::.::|
r‐v'i     |:::::;:;:;|.:|  「 ̄ ,. -‐‐‐‐‐‐-,._ ! i'i'i.| |:;:::;:;:;|:|  || || |.:.:.:::::|.| [ ̄ ̄ ̄] ┌─┐
|:::::|.l iヽiヽ r; |::::;:::;;|:.|    l,. -‐‐‐‐‐‐-v´i !| |.l| |::;:::::;;|.|   ┌-----┐       r‐‐‐
|:.:.:| | ! ll !.| !|:.:.:;::::|..|    |::::::;::;:;:;:;:;;;;;;;;|::..! ll |:!l |:.:;:::;:;|:|  ┌┴‐‐‐─┴┐     |`r‐‐
|....:| | ! i! !.| l|;;;;;;;;;;|..|_   |::::::::;::;:;:;:;:;;;;;;|:...! .!l|:lr';;;;;;;;;;;;ト1 └‐─‐‐‐─‐┘     | :|;;;;;
. ̄.´l ! |  i.| ̄ ̄ ̄! l_   |:::::::::;::;:;:;:;:;:;;;|:.:.! ,!,| | ̄ ̄ ̄´!_                  | .|;;:;:
 ̄ ̄   ____|___! ̄i   |::::;:;::::::::::::;:::::|:...!  [ ̄ ̄ ̄ ̄]               | :|:;;:;
     |:;:::::::::::::::;:;::::|./   |:::;:::;::::::;:;:;::;;::|:::.!    ̄ ̄ ̄ ̄                |. |;:::;
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1932年11月の10日・・・
今現在、世界の歴史において
この過ぎ去った過去の一日は、大きく注目されていない
しかしこの日は、世界の歴史を、そして数多くの人の運命を変えた可能性が高い

そのことを、この葬儀に立ち会った人々は、気づいていただろうか?

56 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:08:40 ID:s7IJy.Gc


ヴォロシーロフは・・・エヌキゼは・・・

       / ̄ ̄\
      /  \    \
    .(●)(● )  u. | 
     (__人__)  u   | 
     .(`⌒ ´     | 
     {         | 
      {      u. /
      \     /
      ノ     \
     /´        ヽ

              ̄ヽ、
          _ ,-─ 、,〉ゝ--::... 、
        ,..::´:::::ヽ:::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::`\_
      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
     /:::./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
   ,/:::: /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.l 
    l::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
    |/|:::::::::::::/::::::::::::::::: ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 
    |::::::::::::::::::::::::_:::/ l:::::::::::::::::::|\:::::::::::::::::::::::::::l:::::::::| 
    |:::::::::::::::::::::::::/≧、 l::::::::::::::::::|  \斗::::::::::::::::l:::::::::l 
    |:::::::::|:::::::::/l::/イ⌒゙`メ::::::|\::lィ千代`:::::|:::::::::l:::::l〉リ
    |::::::::/|:: / リ弋、 _ノl ヽ|  ヽレ; __ソ l j|人:::::::l:::::|
.    |::::/ |:::fzll ^ー‐'´     ^ ‐-'´ jlノ:::::l::l::て
     |/  ヽ.:::|ヘ              /ィ<"j メ_/
         ゝ;八      ;      /イ
           x > 、   ー ー    イゝ:::`>-、
         〆::::;//ハ` 、     <´/  l):::}:::::::::::::::` 、
        //::::://  \  `‘´   /  /::::7::::::::::::::::::::ハ::l
       ノ::::/::::::《〈 ヽ/ヘヽ    /  /::::/::::::::::::::::::::::/::::l

57 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:09:31 ID:s7IJy.Gc

パウケルは・・・ヤゴダは・・・ブハーリンは・・・

  NVVVVVVV\
  \        \
  <         `ヽ、
  </ /"" \ .ノヽ. \
   //, '〆     )  \ ヽ
  〃 {_{    ノ    ─ │i|  
  レ!小§  (●)  (●) | イ. ━  
   レ §   (__人__)  |ノ ┃┃
  /   ゜。  `ー'´ 。゜ ∩ノ ⊃
  (受\  ∞   ∞  /_ノ
.  \ “  _∞∞_ノ∞/
    \。____  /
          ミミミミミ彡彡ミミミ 
          ミ巛巛巛彡ミミ巛巛 
          |::  ___ ___  ::|    
          |::  -・=, 、=・- ::|  
         (6  ⌒ )(・_・)( ⌒  6)  
          |   ┃ノ三ヽ┃  |   
          ヽ   ┗━┛   /   
         /\ `ー-一´ /   
        /    `ー--一'´ ヽ
          _ ,、-―- 、_
       , - ゙´       `ヽ、
      , '            `ヽ、
     ,'               ヽ
     i                 ',
     ノ          ノノ八 ,)  ヘ
     (     (( ノノ∠イ_ ノハ_リリソ
     `)     Y<;;::;;;;;:::;;;;`´;;;;;;;;;!ノ 
     フ   ,ヘ |ヽ;;;::;;;;;:::/ヘ;;;;;;;ノ 
     ヽ  {Kノ ゝ`'''ー''′ , 〉 i 
      ))  ヾト ヾ         /  
     ラ ( (ノレ \   ´  ̄ /
    ,イルゝトミtr、. >  __/
   ノ::::::::::::::::/:.:.:.ヾクハ_入くヽヽ_,,、-ーー-.,、
,、-<::: ̄:`ヽ;/:.:.:.:.:.:.:.ヾtfー┬イ:.|ヽ;:ヽ:::::::::::/ヘ、
、:.:.:.:.:.:`ヽ;::/:.:`ヽ;.:.:.:.:.||:.:.:.:|.:.:|.::|トヽ:.:ヘ:::::/:.:.:.ヘ

おそらく、だれもが気づいていなかっただろう

自分たちの前途に待ち構える過酷な運命に
彼らが気づくのは、すべてが手遅れになってからだった

58 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:10:43 ID:s7IJy.Gc


悲しみの淵に立たされたやる夫は、この日から数日間、精神が崩壊したように別人になってしまう



           ____
         /:::     \
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    /⌒:::::::::      ⌒ヽ/
   /::::::::::::            \
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やる夫の本名は、やる夫・ヴィッサリオノヴィチである
しかし、この名は現在、あまり世間に知られていない


やる夫には、もう一つ、世に通った名前がある

 それは・・・

59 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:12:52 ID:s7IJy.Gc
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;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:川     ノ彡  ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  : ノ≡二ゝ ヾ、    ヾ;:;:;:;:;
;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:|,    ィ=イ彡´;    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∥ ∥彡三三ミ、lil    ヾ;:;:;:;:;:;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l'   ̄  ,-=ゝ、_ ゞi、::::::::::::::::::::::::::::::::::::  ll  l/ソ 〟`゙川 lil      ヾ;:;:;:;:;
;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:.l'  ∥ ソノ´三三ミ、 `ll :::::::::::::':::::::::::::::::: 'll、 'l;; ヽ〝 ,ノ;ソ  ll       ,,;;ヽ;:;:;;:
.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l,  ||  i::i ;;;/ 〟ヾ;ミ ll::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾヾ、 ヾ三ニ;ソ' il'         iil;:;:;:;:
.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:li,  ||  リ ;;;ヽ 〝 ノソ ll:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ヾ, : : : : : : :  :        ::ii|;:;:;:
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;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:リ   ::::::::::::::::::: : : : :: :       ll: :          ),:::::::::::::         : l;:;:;:;:;:;
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                                  Иосиф Сталин
                                    『やる夫・スターリン』

60 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:14:01 ID:s7IJy.Gc








      赤い嵐が近づきつつあった・・・だがこの時、大半の人間はそれに気が付かなかった

          農村部では大勢の農民が飢え死にしていたが、クレムリンの自分たちは別だと信じていた・・・

61 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:15:09 ID:s7IJy.Gc


この物語は、
歴史上、類を見ない殺戮狂想曲を書き上げ、そして自ら指揮棒を振るい演奏したと言われる「赤い男」と、
彼の共犯者となり、そして被害者となった有象無象の者達の、途方もないほど壮大な狂気の非喜劇である

                 ◯                  ____/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                 //           ____/                  \___
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                // │                                      /
               // │     __∧__.                            (
               //  │      > ,,,<´                              )
              //  │      ⌒゙i|、                            /
              //   │    ,,‐'ァ `'l,i、                            /
             //   /    .ヽーミ'、、 )゙l                         /
             //   /      ,,,,_ ゙'、\|│                       /
            //   /     r',/''ニニン,,ヽ                        │
            //   /     ‘″    ″                        /
           //  /                                    /
           // /                                     (
          //<                        __/ ̄ ̄ ̄ ̄\_ \
          //  \__            ______/                ̄
         //       \________/
         //
        //  
   ,,,,,,,,,,,,,, //
  ||,,,★,,,|| //
 ( ・∀・)//
 (    つ
  人  Y
 (_(__)

舞台は第一次大戦後、ボリシェビキ革命後、戦間期のソビエト・ロシア

まだ嵐は遠い・・・1932年はもう過ぎようとしている
だが過酷な運命が、多くの人々を待ち受けている

62 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:16:58 ID:s7IJy.Gc
                        ____
                     ,. -'"´      `¨ー 、
                    /            ヽ ヽ、
                 ,,.-'"          ,,.-'"`     ヽ、
                /        、__,,.-='、':'"        ヽ、
               i へ___,    " ゙.゙(●)ノ            ヽ
               ./ i (●)〉     `''''''"                 ヽ
              / . ゙ー-''"       ヽ               i
              /    i   人     ノ               l
             ,'     ' ,_,,ノ  `─-‐' ヽ               l
             i      `、  _y──‐ l               /
             ',       i_/  / _ '      ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,, /
              ヽ、       ̄ ̄     ,..ィ,'r'"       '', 
               ヽ、_          ,..∠r'"            !
                 `'、       _..イ/'"       .,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,゙ニi
                    _,,,',、  ._..-,'ノ/〃'',、     ,,,./        `'-、
                  i,'フ  .!.l|<-'゙_ ;;|/',;;`'i.l.l  .,.;;,'"゙`' !-、           \
              ,..;;i|l!゙/゙!" ...イ゙゙´.,..;;ソ'゛ ゙'ニッ;;ソ'゙_..;;,''"     ゙''ミ-、        `'-、
         _ ;;レ'!" ./  .,. |'"|..;;,''"  ._.イ",゙ ;;,''"゛        ゙''ミヽ         \
       ,..;;レ!~゛  ./ ... /  .l´  _ ;;ソ'゙..イ‐゛             `' \         .゙」
     i;;レ''"    /,. |ヾ,i'゙゙/i .| ,.;;,'"./ 彡"                 `''ミ>、_,,,,.. -ー'" .ヽ
    .../      ,i!./   .`-'゛ .il彡彡'´      , ..,,,_           ,./          `i
   /      .',フ゛     ./ `´        /',|,゙',7/        /            ゙i
  ./        /      /            i>""       /                 l
  /        /      ./              ィ-ヾ.',_         l                l
 !       /      /            ,/_、 r'"        l                 l
.,'       ./ ノ゙/ト ./ ._,,, --..........,,____ .゛ .゙‐'        ,'                    ',
′     /  '',彡゙ ノ'"゛           ̄ ̄^"'''-、      /                   !
      ./     /                   /      /                      l
     ./     .,'   .,,,,,,              /      ,'                    !


                            やる夫が赤い皇帝になるようです プロローグ・完

63 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:19:09 ID:s7IJy.Gc


   というわけでプロローグは終わりだ同志諸君
   ここまで見てくれてありがとう
   . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  次回、本編一話は来週木曜までに投下したいと思っている
                            \ また見てくれると嬉しいよ、同志!
                 ハッハッハ         ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
             ,,,,,,,,,,,,,,             ,,,,,,,,,,,,,, ハッハッハ
             [,|,,,★,,|]              [,|,,★,,,|,]
             ミ ´∀`彡y━~~          ミ・∀・ 彡y━~~
             ミ ⊃  シ           ミ ⊃  シ
              .i⌒i_イ⌒ii⌒i       /⌒ヽ._シi⌒i
              .|   (,,,,,)| |        .(,,,,,_)⌒l.⌒  | 
             |___(,,,,,)_|         .|_(,,,,,)___|

64 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:22:50 ID:LQCHFx1E

同志やる夫ウラー!

あの人類史上稀に見る大殺戮をどのように描くのかに期待

65 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:26:57 ID:QEa1i1pw
Ура-!

66 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:31:51 ID:QEa1i1pw
おっと忘れていた。
同志>>1Ура!

67 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:34:18 ID:DBEacIwE
同志>>1Ура!

68 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 22:52:41 ID:sGhuW1hk
同志>>1Ура!

69 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 23:15:27 ID:pggM/Nvk
同志>>1Ура!

70 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 23:35:18 ID:fd8Fcpu2
同志>>1Ура!

71 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 23:41:33 ID:eC1f9Hcw
同志>>1Ура!

73 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/23(土) 23:55:16 ID:vUKVEV5A
同志>>1Ура!

74 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/24(日) 00:40:18 ID:AWk5ozCc

すげぇわくわくする語り口だ!

76 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/24(日) 02:03:12 ID:ZZcff1XQ
乙乙! ここをもってくるとは・・・楽しみです^^

77 名前: ◆J7qCZtZxmc[sage] 投稿日:2011/07/24(日) 02:13:29 ID:S7kR.x..


               [,|,,,★,,,|,]
                ( ・∀・)  数々の激励の手紙をありがとう同志人民諸君
                (|゚゚  :  |)  現在作者は同志スターリンの業績を正しく表す
              / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ 次話作成のために寝る間を惜しんでPCと対面しているぞ!
             |二二二二二二二| さっきまでHOIⅡしていたのは機密だ
             |        |


78 名前:質問スレッド稼動中だお[sage] 投稿日:2011/07/24(日) 02:50:29 ID:583eDC2Q
同志>>1Ура!


元スレ
やる夫は赤い皇帝になるようです
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1311422718/